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安定した経営と確かな家づくりを続け、
快適な住まいを提供いたします。
コロナ自粛で、外出することに自制をかけてしまうので映画やボーリングはご無沙汰
しています。
先日の休日、久しぶりに劇を観に行きました。
題目は『母と暮らせば』 井上ひさしの原案のリメークです。
映画でも、吉永小百合と嵐の二宮氏が演じました。
終戦後3年目の昭和23年の長崎市、西側の対面に稲佐山が見える坂の中腹にある母親が暮らす
家の茶の間が舞台。
母親役は 富田靖子、子供役は松下洸平、登場人物はこの二人だけ。
会話は全て長崎弁。
以前長崎に1年間ほど暮らした経験があるので、何となく舞台設定状況に何となくリアルを感
じました。
富田靖子は今年52歳、可愛い女性だったので、深刻なドラマの母親役をどう演じるのだろうか
松下洸平は以前朝ドラで陶芸家を演じ、表情のない印象の薄い役柄でした。今回はどの
ように演じるのか。
出演者の生表情を観察したいというミーハー的理由、映画とどのように変わっているのか、
様々な理由での観劇でした。
長崎大学医学部に通っていた息子が原爆で行方不明、たぶん焼失し、3年目。
母親のもとに亡霊として現れ、過去の生活、長崎医大に行った理由、恋人の現在状況
母親の現在の暮らし、助産婦をやめた理由・・・
色々のことが、二人の長セリフで語られます。
二人とも素晴らしい演技です。富田靖子はアイドル出身と思っていたので、可愛いだけ
かなと思っていましたが、とんでもない。実力派の演技者です。松下洸平も実力派です。
二人の母子愛、お互いを気遣い、いたわり合う心情、シリアスの中にユーモアがあり、
沢山の涙を流し、ほっと笑いを誘われ、素敵な1時間半でした。
原爆が引き裂いた家族のきずなと家族の未来。
このような惨事を二度と引き起こしていけない。
井上ひさしは戦争の悲惨さ、反戦を訴えたかったのだと思います。
このように考えると深い物語なのですが、富田靖子と松下洸平の演技力を見直した
演劇、私だけでなく、3回のカーテンコールがそれを物語っています。
3回目のカーテンコールの時に二人が顔を見合わせ、安堵と充実の笑みを交わしたのが
印象的でした。
北九州を皮切りに九州を回り、8月10日ころ長崎で演じるのでしょう。
良い劇を観て、感激の一日でした。