はじめての方へ

東宝ホームのホームページへ初めてご訪問いただいたお客様にご覧いただきたいページを集めました。

会社案内・IR情報

地域密着で取り組む住宅メーカー。
安定した経営と確かな家づくりを続け、
快適な住まいを提供いたします。

東宝ホーム 本社会社案内・IR情報社長の月刊Blog
令和6年10月5日 みずひき草

日本各地に自生する山野草である。10月ごろに慎ましい花芽を開花する。
妻は4人兄弟の末っ子で生まれ、長女とは親子ほどの年齢差があり、親には歳とって
生まれた末っ子であったから、大事に育てられたと思う。
結婚の許可を得て、彼女の父君に手紙を書いた。貧乏だけど、幸せにするといった
内容でなかったかと思う。彼女の父君から手紙をいただいた。まだ持っている。
手紙には、手元に置いておきたかったが、真面目そうな人物だったので、妻の
要望を認めたと書いてあった。近くに住んでくれる人を希望した。
でも、旅をする私の元に嫁ぎ、今は北九州に住んでいる。
最初は心細かったと思うが、どの地域でも周りのいい方に恵まれ、比較的快適な
日常が作れた。
新婚当初、料理も満足にできなかった。私のお客様で、『婦人之友の会』の会員の方が
数名いて、どの方も素晴らしい人物で、家族それぞれが自主的だがお互いの思い
やりがあり、家庭としても心が大きく、豊かであった。
お願いして、妻を『婦人之友の会』の会員にしていただいた。
そこで、家事、料理、お菓子作り、家庭の在り方、家計のきり回し、いろいろ学ば
せて貰った。末っ子のお嬢さんが立派で頼り甲斐のある主婦に変身していった。
私が何とか仕事をこなせるようになったのは、彼女が精神的にも経済的にも、
支えてくれたおかげだと思っている。
『友の会』で家庭の心と経済の基本を身につけてもらったからだと思っている。
北九州でも、友の会を続け、仲良しができた。仲良し仲間と『みずひき草の会』
というグループを作って、女子会のような旅行をした。
転勤で仲間が散り散り(チリヂリ)になっても続いた。
一人は仙台、一人は大坂、一人は山口、北九州は妻ともう一人の5人。
どこに行っても全体旅行費を5等分、平等負担。その運営を見ていて、だから永く
続くんだと感じた。いい仲間だった。
『みずひき草』の旅行で、東北の弘前城の桜を見に行き、その感動を興奮した様子
で話してくれたことがあった。いつか妻と一緒に行きたいと思った。
仲間の相方が亡くなり、旅行も無くなり、今度は私の妻が亡くなった。
もう『みずひき草の会』の旅行はない。妻の葬式の時に仲間3人が来てくれた、
涙が止まらなかった。旅行の写真が残っている。もう一度妻と一緒に弘前城の桜
見物に行けたら・・・
叶わないことであるが、今一番の望みである。

2024.10.05 16:49