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家づくりを考えはじめたとき、「延べ床面積」や「建築面積」といった聞きなれない言葉に戸惑う方もいるかもしれません。
敷地にどのくらいの広さの家を建てられるかには、いろいろな制限があります。
今回は延べ床面積の計算に入れないスペースの活用で、家をより広く感じさせる方法のご紹介です。
「建坪」「施工面積」などのわかりにくい言葉も整理しながら、家づくりをじっくり進めましょう。
延べ床面積とは、2階建ての家なら1階と2階の面積の合計のことです。
延べ床面積には、吹き抜けやロフトなど計算に入れないスペースがあります。
建築面積との違いや、その他の面積の指標を整理してみましょう。
延べ床面積(=延べ面積、建物面積) | 2階建ての家なら、1階と2階の面積の合計。 |
建築面積(=建坪) | 建物の真上から光を当てて影になる部分。一般的な形の家なら1階の面積と同じくらい。 |
施工面積 | 実際に施工した面積のこと。延べ床面積で含まれなかったものも入れるので、延べ床面積より大きくなる。 |
敷地面積(=土地面積) | 敷地を上から見た大きさ。 |
延べ床面積は〇坪と言われても、ぱっと想像しにくいですよね。
ここで延べ床面積30坪の家のイメージを記します。
LDK18畳+畳スペース3畳+寝室7畳+子ども部屋5畳×2+水回り・玄関・収納など
1坪=2畳なので、延べ床面積30坪=60畳くらいのスペースです。
関連記事:30坪の家ってどのくらいの広さ?間取りアイディアを紹介
住みたい家を考えると「もっと広い家を建てたい!」「土地が小さめだから3階建にしたい!」といろいろなアイデアや理想が出てきます。
ただし注意したいのは、家はいくらでも広くしたり高くしたりはできないということ。
敷地によって「ここはこのくらいの大きさ・高さの建物を建てていいですよ」という決まりがあります。
敷地に対する延べ床面積の割合を容積率といい、容積率は何階建ての建物が建てられるかの目安ともいえます。
容積率(%)=延べ床面積/敷地面積×100
延べ床面積に含まれないスペースを活用すれば、制限のなかでも効率的に広く見える家を建てられます。
同じ延べ床面積30坪の家でも、リビング上部を吹き抜けにすれば、だいぶ居心地が変わるでしょう。
上から見た建物の大きさである建築面積に対しても制限があり、敷地面積に対する建築面積を「建ぺい率」と言います。
建ぺい率(%)=建築面積/敷地面積×100
建物の土台である基礎部分は費用がかさむので施工範囲が広がってコストアップになったり、建ぺい率や容積率にひっかかったりしない計画が必要です。
また延べ床面積が広くなると、固定資産税がアップしてしまうことも。そこで延べ床面積に含まれないスペースの活用方法をさらに詳しく解説します。
延べ床面積に含まれないためには、お住まいの地域によって細かい基準があります。
基本的に、囲いや屋根があるなど室内と同じように使えるスペースは算入され、屋外としての空間は算入されにくいようです。
吹き抜けの床がない部分は、延べ床面積に含まれません。
延べ床面積を抑えながら、開放感を演出できる手法です。
また1階と2階をゆるやかにつなぐので、家族のコミュニケーションが増えるのもメリットです。
一定の条件を満たしたロフトも、延べ床面積に算入されません。
・天井の高さが1.4m以下であること
・直下の階の2分の1以下の面積であること
・はしごが固定されていないこと(※自治体によって異なる)
思い出の品もシーズンオフの持ちものも、収納スペースに困ることなくとっておけますね。
関連記事:屋根裏収納はどう使う?便利な活用法とメリット・デメリット
奥行きが2m以下のものは延べ床面積に算入されません。2mを超える場合は2m差し引いた分が延べ床面積に入れられます。
屋根があって3方向に壁で囲まれているインナーバルコニーは、延べ床面積に算入されますので注意が必要です。
バルコニーを広くとるとリビングの延長として使えたり、アウトドアグッズの手入れをする場所にしたりとマルチに活躍します。
以下の条件を満たす出窓も延べ床面積に算入されません。
・床から出窓の下までが30cm以上
・外壁からのでっぱりが50cm未満
・見付け面積の1/2以上が窓
出窓を活用すると、部屋に立体感がうまれ広く感じられます。
観葉植物やインテリア小物を置けば、毎日の暮らしが豊かになりますね。
住宅会社を比較するときに気をつけたいのが、坪単価の計算方法は会社によって違うということ。
(例)
A社の坪単価=費用÷延べ床面積
B社の坪単価=費用÷施工面積
施工面積は施工したすべての面積のこと。
延べ床面積に含まれなかったものも入れるので、施工面積は延べ床面積より大きくなります。
つまりB社のほうが大きい数字で割るため、坪単価の数字だけ見ると安く見えてしまうのです。
「1坪あたりの費用がいくら?」というように坪単価で比較することがありますが、同じ条件とは限らないため気をつけましょう。
延べ床面積や建築面積を意識しながら、住宅の広告を見たりモデルルームの見学をすると、新しい発見があるかもしれません。
マイホームを建てるときは、延べ床面積に含まれないスペースを有効活用して、広く感じられる家を目指しましょう。
東宝ホームでは吹き抜けやロフトの施工事例が多くあります。
延べ床面積についても相談いただきながら、お得で住みやすい家を一緒に考えていきましょう。
展示場でお待ちしております。